マリファナ問題で考えた、生き方への問い

マリファナ問題で考えた、生き方への問い

NY在住ライター、佐久間裕美子の最新刊『真面目にマリファナの話をしよう』が話題を呼んでいる。約4年間にわたり、アメリカで合法化に至るまでの歴史といまを追い続けた先に垣間見た、これからの生き方を巡る話。

Words Yumiko Sakuma Photo Vince Chandler/The Denver Post

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最近、「CBD(カンナジオール)」という成分が、ホルモンや自律神経を調整することで、不安定な睡眠やストレスによるダメージを軽減してくれる汎用性の高い成分として、いろんなかたちでわたしたちの手元に届くようになった。

CBDの効能は注目される一方で、そのメカニズムは看過されがちである。この成分が、わたしたちの体にポジティブに働きかける理由は、わたしたちの体の中に、その受容体(学術的には「エンドカンナビノイドシステム」と呼ばれる)があるからだ。

同じ理由で、CBDは、てんかん、MS(多発性硬化症)といった神経系の疾患、PTSDなどの精神疾患の症状、頭痛・生理痛などの痛みを軽減・抑制したりする。

ヘルスストアやクリニックなどで見かけることが急に増えたCBDのブームに気がついている人は多いかもしれないが、そのなかで、CBDが、日本では「ダメ。ゼッタイ。」というスローガンのもと、悪の象徴というレッテルをはられてきた大麻の中に存在するものだと知っている人はどれだけいるだろうか。

1990年代に入ってそのメカニズムが解明されたCBDは、太古の昔から人類が痛み止めとして使用してきた大麻の医療的効能に、科学的な説明を付帯した。それが解析されたことで、大麻の医療使用の合法化が一気に加速することになったのだが、世界健康機構(WHO)は、CBDの医療効能を規定するだけでなく、CBD自体に依存性がないという認識も示している。

アメリカの大麻合法化の最前線を追い、また規制の歴史を振り返った、佐久間裕美子さんの最新刊『真面目にマリファナの話をしよう』(文藝春秋)。

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