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決済会社が”理想の会社”を考え発信し続ける理由 ~次世代の子どもが働きたいと思える会社を増やすために~

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決済会社が”理想の会社”を考え発信し続ける理由 ~次世代の子どもが働きたいと思える会社を増やすために~

 

このコラムサイトはネットプロテクションズが運営している「理想の会社づくり」について発信するメディアです。なぜ弊社が理想の会社を目指し、発信しているのか。それはミッションとして「つぎのアタリマエをつくる」と掲げているからです。

今回はそのミッションを策定した背景を含めて、どのような会社を目指しているのかについて代表の柴田が語ります。

「成果」「成長」「しあわせ」の3つの要素がバランスしている組織

私たちは、「Eコマースに新しい標準を」というミッションを定め、「NP後払いをEコマースの世界でアタリマエにする」という想いで働いていました。創業から10年ほど経つと、NP後払い事業がある程度軌道にのり、企業間決済サービス「NP掛け払い」や、消費者向けのポイントサイト「fufururu(フフルル)」など、新規サービスが立ち上がってきました。

そこで、全社員を巻き込み、ビジョン・ミッション再制定のプロジェクトを実施。1年以上議論して作られたのが「つぎのアタリマエをつくる」というミッションと「7つのビジョン」でした。ネットプロテクションズは、今の社会にはないけれど、今後アタリマエになるような事業を手がけていく。そういう概念です。

ミッションを作り直したタイミングで、事業だけでなく「組織としてもつぎのアタリマエになりたいし、新たな組織像を社会に提示したい」という想いも込めました。当初は事業側のビジョンを考えるつもりでしたが、社員から出てきたアウトプットに、組織的な側面も多く含まれていたんです。私自身、組織の理想像は持ち続けていたので、ミッションの中に統合することにしました。

私たちが考える理想の組織とは、「巨大な成果を社会に対して出している」「個人がダイナミックに成長している」「会社にいる個人の幸せの総体が最大化されている」という3つの要素がバランス良く存在している状態です。個人の幸せを実現するためには、それぞれが自分なりのビジョンを持って、そのビジョンを実現するために挑戦できていることが大切だと思います。

どれかひとつの要素に重点が置かれるわけではなくて、バランスしていることこそが大切。成果だけを出す組織でもなければ、ただみんなが楽しそうに働くサークルのような組織でもありません。社会に価値を提供し、対価として高収益を上げつつ、個人のビジョンも達成できる。そんな組織を目指しています。

原動力は、新卒で入った会社の違和感

組織に対して目が向くようになったのは、新卒で入った会社の影響が大きいと思います。私が入った部署は、決まりきった仕事しかできない環境でした。新しいことをしたいと思って動き回っても、上司から「そんなことしなくていい」と言われてしまうんです。それが、とても不思議でした。大学時代は自由で、自分で選んでいろんなことにチャレンジできるのに、なんで社会に出た瞬間に会社に全てを支配されて、まるで奴隷のように過ごさなければいけないのかって。

しかも、組織にいる人が全然楽しそうではないんです。不平不満と悪口ばかり。エネルギーや能力があるのに、成長実感も貢献実感も得られていなかったんだと思います。うちの両親は、ビジョンを持ち仕事を楽しんでいるタイプだったので、ギャップが大きかったですね。大学生時代にアルバイトしていたテレビ局の人たちも、何かしらの不満があっても仕事自体は好きで「将来、絶対こういうことをやる」みたいな熱い想いを持つ人が多かったですし。

その時に感じたのは、個人的な不満というよりも、人という社会資本が生かされていないことへの危機感が大きかったですね。私の同期は「花の98世代」なんて言われるほど、優秀な人がたくさんいたんですけど、部署の先輩などを見渡した時に、ダイナミックに成長しているロールモデルのような人はいませんでした。つまり、大学卒業時にどんなに優秀でも、成長の幅が少ないと思ったんです。良い刺激と良い場があればもっと大きくなれたはずの人間が、ある一定で成長が止まってしまったら、人材という社会資本の無駄遣い。組織には、成果を出すことだけでなく、個人の成長や個人の幸せを実現する責任もあると思ったんです。

何度捨てそうになっても離さなかった想い

今は、自分たちが理想の組織に近づくために努力するだけでなく、同じような価値観を持つ会社を社会に増やしていきたいとも考えています。きっかけは、子どもが生まれたことです。やっぱり、子どもには幸せに生きてほしいじゃないですか。でも、今の社会には、子どもを働かせたいと思える会社がほとんどない。自分の子どもが大人になった時に、幸せに働ける場所が増えていてほしいんです。

そうは言っても、個人の成長や幸せも同時に追求した組織を作るのは本当に難しい。私自身、13年間会社を経営する中で、何度も諦めかけました。ベンチャー企業なので、人の成長よりも事業の成果だけを求めるべきではないか。成果の最大化を考えたら個人の幸福は脇においておくべきではないか。事業と組織の理想を一緒に追い求めていいのか。そんな恐怖感がずっとありました。

特に、私の場合は、ベンチャーキャピタルから投資先に出向というカタチで来て、そのまま社長に就任した背景がありますので、自分の会社ではないわけです。株主からは事業成果のみを求められます。事業の成果すら満足に出せていない状態で、組織のことに目を向けていると批判も大きいわけです。

正直、事業の成果と個人の成長、個人の幸せがいいバランスになってきたのはここ数年の話で、以前は社員に対して申し訳ないと思いながら採用していました。理想の組織を実現したいとは思うけど、会社の基盤が弱すぎて、個人の力を最大化するところまでは実現できていない。本当は、それぞれの社員がやりたいことを聞いて実践させてあげたいんですが、事業の都合で仕事の選択肢は狭められてしまって。社員からは、理想ばかり掲げている嘘つきだと言われたこともあります。

ロールモデルになるような会社もありませんでした。少人数の規模では事業の成果と個人の幸福を両立している会社はあるのですが、その状態を保ったまま規模を拡大しているような会社は見当たりません。何度も諦めそうになりましたよ。

それでも、ギリギリのところで心から離さなかったのは、自分と同じような想いをしてほしくなかったからだと思います。会社から言われた通りにしか動けなかった屈辱感や不満など、色々ないまぜになった気持ち。「社員がそんな気持ちになる会社を作りたいのか?だったらやる必要あるのか?」と考えると、諦められなかった。事業を成り立たせるのもかなり大変だったので、こんなに全力で頑張って、自分が違和感を感じた組織と同じような会社を作りたいのかと考えると、逃げるわけにはいかなった。

同じ想いを持つ人がいると伝えたい

昔の私と同じように、組織の理想像を持ちながらも、参考にする会社がなかったり、賛同してくれる人が周りに少なかったりして、心が折れそうになっている人は多いのではないでしょうか。そういう人たちとつながり、個人が幸せに働ける会社を一緒になって増やしていくのが、これからの私たちの使命のひとつだと考えています。

理想の組織を目指していいこと。理想を目指して動いている人が他にいること。そんなことを伝えながら、社会全体に大きなうねりを作っていきたいです。

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Think About編集部
「Think About」を企画・運営するチームが、ネットプロテクションズ社内に点在する「思考のキッカケ」をお届けします。
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