ネットプロテクションズの人事評価制度「Natura」の制定背景と詳細を紹介します。

制度の背景

ネットプロテクションズは、自律・分散・協調を実現するティール型組織によりアントレプレナーシップの成長とイノベーションの創造を支援し、社員の自己実現と社会発展の両立を目指しています。本制度の導入によって、社員間の競争意識を排除し、心理的安全性を醸成することで、これまで以上に成長と価値発揮に力を傾けることができる環境が構築されることを期待しています。
社員の「競争」を生むのではなく、「共創」を重んじて、安心してチャレンジできる保障を構えるべく、報酬もあくまで基本給与は「能力・姿勢への対価」とし、「成果への対価」は賞与にて決定します。
当社は事業のみならず、組織運営においても「つぎのアタリマエ」をつくるべく、本制度を通して自律・分散・協調を実現するティール型組織の成功事例を目指します。

制度の詳細

評価制度の趣旨を従来の「報酬の適正配分」から、「人材の育成・成長支援」にシフトすることを目的として、制度の制定しています。評価期間は半年ごと、その方法等における主な特徴をご紹介します。

1.マネージャー役職の廃止

自律・分散・協調組織を運営するためには、全員がマネージャーとして機能する必要があり、特定のメンバーに恒久的に権限・責任が集中する、役職としてのマネージャーを廃止しています。

2.流動的な「カタリスト」の役割

上記マネージャー廃止に伴い、各部署における「情報」「人材」「予算」の采配権限として
「カタリスト」という役割を設置します。ただし1名に限らず、チーム人数の10%程度存在することが望まれ、カタリストは各期で流動的に交代することが可能です。カタリストのミッションは権限行使でなく、最大限まで権限を移譲・共有することです。またあくまでカタリストは社内向けの役割定義のため、対外的には目的に応じた肩書きを使用します。

マネージャーを廃止し、カタリスト制度へ

3.バンド制(5段階のグレード)の導入

職務グレードを細分化せず、5つのバンドからなるグレードのみに統合。成長支援・評価の目線合わせ・効果性向上などを目的に、グレードは全社員に開示されます。安心してチャレンジできる保証の一環として、バンド内での昇給は基本的に自動昇給となっています。

5段階のバンド制

4.ディベロップメント・サポート面談

半期で2回のQDS(Quarterly Development Support)が行われます。
QDSとはカタリストまたはカタリストより権限委譲されたメンバーとの面談のことをさし、四半期業績報告と活動方針策定や短中期のキャリアメンタリングをアジェンダとして取り扱います。

5.360度評価による昇格/昇給の決定

業務をともに行うメンバーが下記コンピテンシーを4段階または5段階にて評価します。
また本評価をもとにして評価者間にてすり合わせの上、昇格/昇給を決定します。

毎月のDS面談によって成長支援、また360度評価によって昇級・昇格を決定