「ティール型組織」により社員の自己実現と社会発展の両立を目指すネットプロテクションズ(以下、NP)では、長期インターンシップで在籍する学生に対して、採用のみを目的としない本質的な成長支援を行っています。
 
「何のために働くのかが分からないまま、迫りくる『就活』に漠然とした不安を抱えていた」と話すのは2019年3月から2021年2月までインターン生としてマーケティングや新規事業の拡大に携った塘内彩月。長期インターンを通して得られた経験や、自分自身の変化について語ってくれました。

大学2年生で感じた「空っぽ」の感覚

田んぼに囲まれた九州の田舎から東京大学に進学して、自分は井の中の蛙だったのだと感じました。自分の学力も価値観も何もかもに自信が持てず、周囲の学生がとても輝いて見えていました。そんな劣等感を抱えながらもなんとなく日々をやり過ごしているうちに、大学の2年目が終わろうとしていて。就活の話がちらほら出始めている中、学歴だけはあっても中身が空っぽのままで「これから先どうやって道を築いていけばいいんだろう」と強い不安を感じました。どこかの企業に運よく内定をいただけたとしても幸せにはなれない、そう思って、自分が望む社会との関わり方を模索するために長期インターンを探し始めました。NPは紹介していただいたうちの一社で、フラットな組織のありかたや理念にひかれて選びました。

マーケティング業務から始まり、コアメンバー2人の新規事業に参画

入社して1年間はマーケティンググループの一員として、プレスリリース配信などのPR業務に携わっていました。また、NPの各決済サービスにおける広報活動の戦略設計、勉強会や記者発表会のお手伝いも経験しました。

2年目に差し掛かるところで、「もう少し抽象度の高い、チャレンジングな仕事がしたい」と成長をサポートしてくれているメンター社員に打診したところ、半年前にサービスを開始したばかりの「あと値決め」への異動が決まりました。当時は事業を立ち上げた専光という社員が1人で動かしているような状況だったため、実質2人目のメンバーとして加わることになりました。

育成環境どころか運用も整っていない状態でしたが、営業兼カスタマーサクセス担当として、専光と2人で問い合わせ対応から初回商談、導入後のサポートといったほぼ全てを行いました。

常に事業責任者の専光(左)とディスカッションができる環境

お客様と伴走しながら学んだ仕事の面白さ

印象的だった経験は、似顔絵サービスをはじめようとされていたフリーランスイラストレーターのくさすけ様の商談から契約・導入調整、さらには導入後のプロモーション設計・実施まで、一貫してサポートさせていただいたことです。

どのような形でサービスを提供するか、あと値決め価格の設定(最低価格や価格を決める評価軸など)をどのようにするか、何度も打ち合わせを重ねながら一緒に設計をしました。くさすけ様ご自身が本当に提供したい価値を模索していく中で、「依頼者の方の状況や価値観に沿った価格決定ができるように」と、最低価格は0円にすることが決まりました。「毎月500円のお小遣いの小学生からもらう100円の価値は、大人からもらう1万円と同じくらいの価値がある」というくさすけ様の言葉に、ハッとさせられたのを覚えています。

実際にフタを開けてみると、平均5000円を超える価格がつき、くさすけ様のフリーランスデビューの幕開けをお手伝いすることができました。また、一度は諦めたという漫画への挑戦をされる過程に立ち会えたことも印象的でした。「あと値決め」の提供価値が、個人で活動されている方の経済面をサポートするだけでなく、以降の取り組みや活動への糧となる応援や共感の輪を作り、次のステージへの後押しもできるのだと教えていただきました。

 (上) あと値決め導入時と導入後の成果発表プレスリリース リンク:平均価格5000円超えのフリーランスデビューを実現

ほかにも、「あと値決め」の商談でどういった提案や言葉が相手に響くのか、と仮説検証を重ねていくことはとても楽しかったです。事業も想いも十人十色でとても難しいのですが、「前に進みたい」という気持ちは共通しているんですよね。自分がその気持ちにどう応えられるか、決まった正解のない問いに対して模索しながら走り続けていました。

インターンの中で得た「働くこと」に対する変化

様々な経験を通して得た、働くことに対する認識の変化

インターンをする前は「仕事=自分に割り振られたものに責任を持って、作業を完遂する」そんなイメージを持っていました。人と働くことも、「当たり障りないコミュニケーションをすること」と捉えていて、今思うに客観的には無口で主張のしない人間だったと思います。

最初は与えられた仕事を自分がきちんとこなすことで精一杯でしたが、次第に「人との協働力」に自分の関心が向くようになりました。スムーズなコミュニケーションだけでなく、「人と仕事を進める」ためにはどうすべきか、を考えるようになりました。

もともとNPのインターンでは正解の決まっていない問いに対して自分で意思決定を行っていく必要があるような難度の高い仕事が多いのですが、人を巻き込みながら業務を前に進めていくことはもっと難しいことです。社員の方々のサポートもいただきながら、学んでいくことができました。

また営業やカスタマーサクセスの仕事は、「他者の意思決定」にも関わります。初めての経験で、最初は御用聞きのように振る舞うことでサポートしようとしていましたが、次第に「目的や目標」は何かを考え、必要があれば私が人の意思決定に関与することも視野に入れて動くようになりました。

2年間のインターンの業務を通して、漠然としていた「働くこと」への解像度がとても上がりました。やりがいや面白さを発見していく中で、与えられた仕事だけではなく、積極的に手を挙げて新しい仕事を担うなど、ずっと前向きになったと思います。

自己理解によってできるようになった主張と選択

「働くこと」に前向きになっただけではなく、自分はどんな環境で力を発揮できるのか、起きる事象に対して何を感じるのか、といった自分への理解が格段に深まったことも大きな変化でした。私はこういう人間だ、という主張だけでなく、自分の考えることや感じるものに従って周りの環境を選択することができるようになったことで、劣等感や無力感からは適切な距離を置くことができるようになったと思います。

「これから先どうやって道を築いていけばいいんだろう」という不安は、「どういう道にすると自分はより歩きやすいんだろう」という考えに変わりました。自己理解が進んでいくほど判断できる部分が増えて、働き方や人との関係性など自分が望む社会との関わりを定義づけられるようになりました。この考え方は就活にも活きましたが、今後のキャリアや人生という広い文脈でも、大事にしていきたいと思います。

インターンで感じたNPのスタンスや育成環境

インターン生の「こうなりたい」に寄り添った振り返りの場(2019年撮影)

NPはインターン生をインターン生としてではなく、1人の個人として向き合っているように感じました。仕事では様々な内容かつチャレンジングな機会が用意されていることに加え、「自己選択の権利」を与えられていたように思います。定期的な振り返りの場では、「塘内はどうなりたいの?」を問いかけられ、その意志に沿った成長機会を与えられていました。「あと値決め」への異動などはその最たる例ではないかと思います。

インターン生の意志を最大限尊重することと、事業成果の最大化を実現するために最適な人材配置をするという会社の論理は一見合わないように思いますが、NPのビジョン「志を尊重する」ということと、「歪みがない事業・関係性をつくる」「すべてのステークホルダーと真摯に向き合う」が体現されているんだと感じました。

メンターとの関わりからも、理念が浸透しているなと感じました。メンター自身が知的好奇心や探究心をベースに働いていて、私の成長支援も「仕事」というよりは、いい意味で「楽しみ」と捉えている、そんな印象でした。また、インターン生と社員という関係性はもちろん存在するのですが、1人の人間として敬意を払ってくれていると感じることも多かったです。業務がうまく行かない時も多々ありましたが、それを責めたり詰めたりすることなく、何が起きていてどうしたいのか、対話をしてくださっていました。

インターン生が成長する環境としては、とても充実した環境だと感じています。

最後に、将来に悩んでいる学生へ

NPはインターン生の成長の場として充実していると述べましたが、「成長」という言葉に囚われてほしくないと思っています。様々な場で提示される「圧倒的成長」という言葉が「自分がしたい成長」に沿ったものか、一考の余地があると思います。この先どういう成長がしたいかを自分で決められるようになることが、以降の行動の主体性という観点でもとても大事ではないかと考えています。

最初の動機はなんであれ、まずは行動してみてください。その過程での様々な挑戦と選択が、「空っぽ」の自分を満たしてくれると思います。

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