ネットプロテクションズ(以下、NP)の海外事業は、2018年8月に台湾で後払い決済サービス「AFTEE(アフティー)」を皮切りに、2023年6月にはベトナムでも同サービスの提供を開始。アジア市場で展開しています。
NPが掲げる中長期目標「営業利益100億円」の実現に向け、海外事業はどのような役割を担うのか。その未来図について、海外事業責任者で取締役の角元 友樹に聞きました。

角元 友樹(2014年入社)
京都大学、同大学院を卒業。
新卒で入社後は新規事業に配属、2年目に新規事業リーダーに就任。その他にサービス企画、セールス/マーケティング戦略の立案/実行、営業、システム設計/開発、採用、研修など、幅広い領域を経験。4年目に海外事業検討プロジェクトを自ら立ち上げ、海外市場調査・進出国の決定を経て、台湾にて新規決済事業「AFTEE(アフティー)」を創り上げる。2022年のベトナム進出およびその後の事業展開にも携わる。2024年に取締役に就任し、与信審査管理の責任者を担当、また海外事業責任者としてアジア市場へのさらなる事業拡大に向けて尽力している。

成長するアジア市場への挑戦

ー海外事業「AFTEE」について紹介をお願いします

AFTEEは、NPが日本で提供している「後払い決済サービス(Buy Now Pay Later、以下BNPL)」を、各国の商習慣にローカライズして提供している海外向けのBNPLになります。現在は台湾とベトナムで展開しており、ネットショッピングが急速に成長する中で、様々なユーザー層に利用されています。

ー海外事業「AFTEE」を開始した狙いを教えてください

日本ではNPがBNPLのトップランナーとして地位を確立している一方で、欧米でもBNPLが拡大しています。NPも海外で価値提供の幅を広げられると考え始めたのがきっかけです。
アジア市場に着目したのは、人口増加に加えてデジタル化の進展が注目ポイントといえます。特に東南アジアは経済成長が目覚ましく、中間所得層の増加により消費が急拡大し、若年層を中心にオンラインショッピングが日常化しています。また、東南アジアのデジタル経済の市場規模は2030年に最大1兆ドル(約150兆円)に達すると言われており、この市場ポテンシャルがアジア進出の大きな理由の1つとなりました。
最初はアジアの中でも日本と近距離で比較的キャッシュレス事情が近い、台湾に狙いを定めて活動しました。台湾での事業展開が順調に進んでいたため、クレジットカードの浸透率が低く、現金が主流の新興国へ展開していくべく、海外二カ国目としてベトナムに進出しました。

ー現在の状況について教えてください

台湾市場ではここ数年で、他社の後払い決済サービス事業者が参入することも多々ありました。一方で、取扱高の増加に伴う未払い率の管理や事業採算性の維持が課題となり、多くの事業者が撤退しています。こうした中で、AFTEEは2024年時点で人口約2,342万人の台湾で会員数が150万人を突破し、取扱高を拡大しながら未払い率を低下させることに成功しています。これにより、市場での地位を着実に確立し続けています。AFTEEの強みは、NPが長年の経験によって得た与信審査およびオペレーションのノウハウによる「プロダクトの優位性」です。具体的には、利用開始にあたっての登録情報の少なさ(携帯電話番号だけでOK)や、与信審査の通過率の高さ(96%)などがAFTEEが選ばれる理由になっています。

ー今後の海外事業の展望を教えてください

まずは現在サービス展開をしている台湾、ベトナムへのビジネス拡大をしていくことです。ベトナムで収益モデルを確立してそれを横展開していくことで、アジア新興国市場に対してサービス提供のエリアを広げていきたいと考えています。アジアの多くの新興国はクレジットカードの浸透率が10%以下と低く、まだまだ普及するまで時間がかかる一方で、スマートフォンは一人一台以上持っており、BNPLが次世代型の決済手段として広く利用されるポテンシャルを感じています。また、海外事業を通じて得た与信審査やプロダクトのノウハウは日本国内のサービスへ還元できるものが多くあるので、国内のプロダクトチームとも連携を取り、NPのコアコンピテンシーである与信審査やプロダクトをより強固にしていきたいと考えています。

新卒入社から4年目で海外事業立ち上げ、挑戦を歓迎する風土を肌で感じた

ー角元さんが、最初に海外事業を立ち上げたのは新卒入社してわずか4年目のことと伺いましたが、入社してから海外事業リーダーとして活躍するまでの、キャリアパスを教えていただけますか?

元々、海外ビジネスには興味がありましたが、入社後は研修期間にカスタマーサービスグループで与信審査の実務経験を経て、その後は新規事業のメンバーとして参加し、事業リーダーと共に市場開拓から事業グロースまで経験しました。2年目でリーダーを引き継ぎ、事業マネジメントを任せてもらうまでに至りました。また、同時並行でワーキンググループ制度(※)を活用し、新卒採用や新卒研修といった人事業務にも挑戦することで、組織を集め、チームを形成していく経験を得ることができました。この事業リーダーとして事業と組織にコミットメントする経験をやり遂げたことが、「頑張ればなんとかできる」という根本的な自信に繋がっていると感じています。その後、ローンチ前だった「atone(アトネ)」にシステム開発/設計の役割としてジョイン。様々な役割を担えたことで、より事業全体を捉えることができるようになり、海外という未知でポテンシャルの大きい場所でゼロから事業と組織をつくってみたいという気持ちが芽生え、海外事業の立ち上げを開始することになりました。
当時は4年目とまだまだ若かったですが、経営陣は私の想いを尊重、信頼してくれ、国の選定から事業構築まで、重要な意思決定や進行を自ら主導させてもらえました。また経営陣だけでなく、それまでの過程で多くのメンバーと業務で関われていたことで会社全体から挑戦を応援、サポートしてもらうことができました。

※)業務時間のうち20%を、自分の想いある業務に充てることのできる制度。

求職者へのメッセージ

自分が何に対してやりがいを感じられるかを見極め、それに合った環境を見つけて活動することが、長期的な充実に繋がると考えています。私自身はそれを、自分がコミットする意義を感じられることや、知的好奇心を満たせること、チーム感を感じられること、自分自身の成長が感じられることと位置付け、NPで挑戦する道を選びました。
NPは挑戦を歓迎する環境が備わっていると思います。
社会にどのような課題を見出し、価値貢献ができるのか。「つぎのアタリマエ」を描くことにワクワクする方に門戸を叩いていただけると、ともにいい経験ができるのではないかと思います。


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