こんにちは!ネットプロテクションズ(以下、NP)のデータサイエンスグループに所属している佐久間仁です。NPではAWSを活用しているご縁から、ラスベガスで開催される国際的イベントである「AWS re:Invent」に参加してきました。現地だからこそ得られた先端技術情報や、交流で得た学び、日本と違うアメリカのキャッシュレス事情や生活様式など、面白い点をレポートしたいと思います!
AWS re:Inventとは
世界各国からAWSのユーザー、パートナーが一同に会する、AWS主催のグローバルイベントで、参加するだけにとどまらない「学習型カンファレンス」です。
毎年開催されていて、2024年は12月2日〜12月6日の5日間、ラスベガスで開催されました。
イベントでは、5つの基調講演をはじめとする3,000を超えるセッションが開催され、今年は世界中から6万人以上が参加しました。
AWS re:Invent参加の経緯
NPでは現在エンジニアの約9割がAWSを活用しており、AWSの運用管理専門チームのフォローアップのもと、各事業ごとに活動しているチームがそれぞれの事業に最適化した活路を見出し運用しています。NPにとってAWSサービスは、限定されたメンバーのみが扱うものではなく、誰にとっても身近なサービスなので、AWSを活用した最先端の事例に触れることはNPのエンジニアリングにとってポジティブな効果が大きいと判断し、参加へと至りました。
また参加メンバーについては、NPの文化として若手の育成に積極的な風土があり、今回はVPoEと新卒6年目以下の若手2名が参加することになりました!
イベント中、学びになった出来事
会場には、プレゼンテーションを聴講するブースや、ワークショップ形式で学びを深めるブース、各サービスの展示会が行われる「EXPO」、特定のエンジニアに対談を申し込める「ピアトーク」機能など、バラエティに富んだ仕掛けがあり、それぞれの場で新しい技術や考えに触れることができ、大変学びになりました。
各セッションはYoutubeでもアーカイブが視聴できますが、やはり現地イベントへ行く最大の魅力は、その場で先端技術の学びを得られること、AWSのプロフェッショナルと対話を通じて課題解決ができること、会場の熱気に刺激を受けて同僚と高い熱量で未来のアーキテクトビジョンについて考え語ることができた点だと感じました。
先端技術を学ぶ
様々なAWSサービスの新情報が公開されましたが、特にAmazon Aurora DSQL、Amazon Q Business、Amazon S3 Metadataのセッションは大変学びになりました。
Amazon Aurora DSQLは、2014年のAmazon Auroraリリース以降、10年にわたる運用経験を基に進化した最新のデータベースサービスです。Multi-regionのActive-Activeな分散Databaseを実現していて、その高いスケーラビリティと可用性、さらに低レイテンシを実現している点に、当社でも活用の可能性を感じ、大いに興味を持ちました。
またAmazon Q Businessのアップデートでは、対応する連携先が増加したことや、簡単にアプリケーションを構築できる新機能が発表され、実用化がさらに進んでいると感じました。さらに、Amazon S3 Metadataは、データ分類や検索の効率性が向上することで、ストレージ管理に新たな価値を提供してくれると期待しています。
■関連セッションのアーカイブ
AWS re:Invent 2024 – Get started with Amazon Aurora DSQL (DAT424)
AWS re:Invent 2024 – What’s new with Amazon Q Business (AIM237)
AWS re:Invent 2024 – [NEW LAUNCH] Unlock the power of your data with Amazon S3 Metadata (STG366-NEW)
各専門家と直接対話
私はデータサイエンスチームとして、普段Datalakeの活用を推進しているのですが、Datalake関連のサードパーティ企業が一堂に会する中、ブースを巡りながら、図を交えて自社の構想を説明し、直接フィードバックを得る、という得難い体験ができました。それぞれの専門家とのディスカッションを通じて、普段は気づけない視点やアプローチを教えてもらい、実現への道筋が一気に明確になった瞬間が何度もありました。
オフラインだからこそ可能な対話を通じた課題解決は、私にとってこのイベント最大の収穫でした。セッションで得た知識に加え、対話を通じて得られた発見や課題解決の糸口は、現地でしか得られないものです。顔を合わせ、言葉を交わしながら課題を解決していくそのプロセスこそが、AWS re:Inventの真価を実感させる体験だったと思います。
会場の熱気に包まれながら、アーキテクチャのビジョンについて考える
5日間にわたり、NPから参加したメンバーはそれぞれがお目当てのセッションに参加し、他社との交流を通じて知見を深め、現地で得た学びを持ち寄ってディスカッションを行いました。
実際に現地を訪れたことで、単純に知りたいと思っていた知識を得ることに止まらず、他社事例から自社の課題を発見したり、他業種で成功しているアーキテクチャを自社に応用できる可能性が見つかったりと、一人ひとりがイノベーションを思考するきっかけを得ることができました。
今回はCTOのセッションも話題になりましたが、イノベーションを創造し続けるために、常に抜本的で最適なアーキテクチャを描く努力を惜しむな、というメッセージが、自分を省み奮い立たせる勇気をもらったと感じています。
NPのサービスも2002年に「NP後払い」を提供開始して以来、人々の決済を支えるインフラとしてシステムアップデートを重ねてきましたが、表出している開発要望のみならず、抜本的な課題発見と解決方法を模索していくことで、今後も引き続きつぎのアタリマエとなるサービスを創造していきたいと感じました。
■関連セッションのアーカイブ
AWS re:Invent 2024 – Dr. Werner Vogels Keynote
おまけ:米国の生活様式について
キャッシュレスが浸透していて、現金を使う機会はほとんどありませんでした。主流な決済はカード決済で、クレジットやデビットなど多岐に渡る印象です。
日本の生活習慣と比較して他に印象に残ったのは、サンフランシスコに立ち寄ったメンバーが無人タクシー「waymo」に乗車したことです。運転席が無人の車が公道を走っている姿に衝撃を受けました。
おわりに
5日間、会場を駆け回り、数多くの学びと刺激を得た充実した1週間でした。このような貴重な参加機会をもらえたことに、心から感謝しています。今回得た知見や築いた人との繋がりを最大限に活かし、「つぎのアタリマエ」となるアーキテクチャを思考し、実践していきたいと思います。これからも挑戦を続け、さらなる成長を目指していきます!
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