こんにちは!ネットプロテクションズ(以下、NP)広報担当です。

NPの新卒研修は、4月の入社から8月の配属まで、約5ヶ月にわたって続きます。
決して短くない期間ですが、この長さは丁寧に手をかけるためのものではありません。
配属後に自分の判断で動ける状態をつくるために、必要な時間を逆算した結果です。

今回は、2026年度の新卒研修について、その設計思想とプログラムの中身を紹介します。

新卒研修に込められた思い「人は自ら考え、選び、動ける」存在であるということ

研修の全体像をお伝えする前に、NPが新卒社員をどういう存在として捉えているのか、まずはその前提をお伝えします。

NPでは、「人はみな十分な情報と機会があれば、自ら考え、選び、動ける」と考えています。それは年次や役割で違いはなく、新卒に対しても同じです。

ですので、研修でも自分で判断するために必要な情報・仕事・人との接点を最初の5ヶ月に凝縮して渡していくことを意識しています。そのうえで、徐々に本人に委ねる範囲を広げていく設計にしています。

具体的なコンテンツとスケジュールに関しては、以下のようになっています。

※紹介した研修プログラムの内容や期間は、より良い研修にするために毎年見直しを行っており、今後の年度では変更となる場合がございます。

主体性を発揮するための前提揃えとして、約1ヶ月の土台期間を過ごす

26年度の研修コンセプトは「つぎのアタリマエをつくるFirstStepを踏む」です。
これはNPが掲げる「次のアタリマエをつくる」というミッションを、新卒自身の言葉として体現したもので未来のリーダーとして既存の枠組みを超えた価値を創造するために、その最初の一歩を踏み出す期間という位置づけになっています。
そしてこのコンセプトは、以下の4つに分解されています。

活動基盤の構築
仕事をする上での前提となるマナー・ルールの理解、NPで安心して活動できるための関係構築

経営マインドを持つ
NPの思想理解や多様な部署の観点を得ることで、より高い視座から全体最適を志向する

自己の可能性をひらく
自身の考えをオープンにし、周囲からのフィードバックを糧にアップデートし続ける習慣

事業/組織の可能性をひらく
自ら問いを立て、主体的に問題を発見し、0→1で価値を生み出して仕組み化していく姿勢

この4つは並列ではありません。

前の2つは、安心して挑戦できる関係性と、会社全体を見渡す視座という「動き出すための土台」を固めるもの、
後ろの2つは、その土台の上で実際に自分の意思で価値を生み出すもの、という2層の構造になっています。

なぜこの順序なのか、理由は、後半の2つが求めていることの性質にあります。

既存の枠組みを超えた価値を創造するためには「自ら問いを立て、主体的に問題を発見し解決に導く」必要がありますが、これは相当難しい要求です。
何がどうなっているのか分からない状態では、そもそも問いは立ちません。この事業がどういう構造で成り立っているのか、社内の誰が何をしているのか、どんな判断基準で物事が決まっているのか、それが分からないまま「主体的に動け」と言われても、動きようがないと考えています。

なので、NPという会社そのものの理解を深める土台として、理念・事業構造・評価の考え方といった動き出すための前提を先に共有しています。

働く上での考え方を身につけ、自ら問いを立て仕事を作る

前提が揃ったところから、本格的に動く機会が続きます。

仕事お助け隊

Slackを通じて社内のタスクを募り、新卒社員が自ら手を挙げて取りに行く仕組みです。

土台として得た会社理解やツールのスキルを、初めて自分の判断で使う場になります。
NP内のあらゆる部署から、多様な難易度のタスクが並びます。新卒社員はどのタスクに挑戦するか、同時並行で何個すすめるか等、自分自身のキャパシティと相談しながら決めていくことになります。

仕事を遂行することで業務遂行力を上げることは勿論ですが、タスクを通して、部署理解や既存社員との関係性構築を進めることも期待しています。

部署OJT、弟子入り

6月から約1ヶ月、新卒社員はそれぞれ社内の部署でOJTを開始します。
その後7月から2週間、先輩社員1名に張り付いて、担当業務を覗く「弟子入り」が続きます。

この順序には意図があります。

先に実務を経験すると、本人の中に具体的な引っかかりが生まれます。なぜこの判断になったのか分からなかった、自分が想像したものと結果的に違う進め方になった、うまく説明できなかった場面があった、そうした未消化のものを抱えた状態で、次に先輩の仕事を観察する。
すると、それは単なる見学ではなくなります。「自分が引っかかったあの場面を、この人はどう処理しているのか」という問いを持った観察になる。師匠から弟子が学ぶイメージで、先輩のお仕事術を真似ることが出来る期間です。

次のアタリマエワークショップ

研修の締めくくりに置かれているのが、総合演習にあたる「次のアタリマエワークショップ」です。課題を発見し、解決策を検討し、社内ヒアリングを行い、プロトタイプをつくり、社内向けに発表するところまでを行います。

このワークショップは、研修の総仕上げとして位置しています。NPの理念や事業構造への理解がなければ課題設定が的外れになり、部署や組織への理解がなければ実現可能性が見えず、「まずやってみる」姿勢がなければ手が動かない。土台と実践の積み重ねを検証する場として設計されています。

以上がコンテンツの詳細です。
NPの研修は期間の長さも特徴の1つですが、人事だけではなく多くの先輩社員が関わることも特徴となっています。
全社で新卒の成長を支援する、そんな文化がNPの中には根付いています。

研修で一番変わったことは、意思決定と振り返りの質

ここまで研修の設計意図を説明してきましたが、実際に通った本人が何を得たのかは、また別の話です。
2026年度の研修を終えて配属された2名に話を聞きました。

2026年新卒 石田響

最初の土台期間はどう過ごしていましたか?

石田:各種レクチャは設定されていたものの、学校の授業のようにすべての時間が決まっているわけではなく、意図的な「余白」の時間も存在していました。長期インターンの経験等が無かったこともあり、具体的な業務に触ったことがない状態で。レクチャーだけでは解像度を上げきることが出来ない可能性があるかと考えていました。なので私はレクチャーを受けると共に、色々な部署の先輩と1on1したり、仕事お助け隊に取組むことで、業務/事業に対する解像度を上げようとしていました。1on1や仕事お助け隊を通して色んな先輩にサポートしてもらう中で、自然と仕事をする上での基本的なマインドセットについて考え、向き合うことができたように感じます。

研修で一番大きく変化した点はどのような点ですか?

石田:意思決定権を自分が持って、プロジェクトを推進するんだという自覚を持ったことです。特に変化が大きかったのはOJT期間中でした。今振り返るとOJT期間中は、最終的な決定をメンターに委ねてしまっていました。本当は「こう進めたいんですけど、いいですか?」と、自分で意思決定をした上で報連相をするのが理想だと思うのですが、でも実際は「これでいいですかね・・?」という確認をし、意思決定そのものをメンターに渡してしまっていたんです

なぜそうなっていたと思いますか。

石田:その行動の裏には「私よりも経験豊富な先輩の方が正しい意見だから、ついていく方がいい」というスタンスになってしまっていたからだと思います。素直にやっているつもりだったんですけど、振り返るとそれは判断を放棄していただけでした。

その後の弟子入りで、ヒントは得られましたか。

石田:得られました。つかせていただいた先輩社員は、超多忙な中でも毎回のミーティングでたくさん発言されていて、参加者の層に関係なく前のめりにプロジェクトを推進されているんです。それを近くで見ていて、経歴等を言い訳にせずに、まずは当事者意識を持つことがすごく大事なんだと学びました。年齢やキャリアの経歴に関係なく、ヒトではなくコトに向かう姿勢ですね。そういうスタンスの部分から、日々の業務でどうやって自分の意思を表明するかという具体的な行動まで、たくさんヒントをもらえました。

研修で得たことが、配属後に活きていると感じる場面はありますか。

石田:主体性を持って取組むというコトへの向き合い方の部分がかなり活きていると思います。私は今、役務・サービス領域へ決済を展開している「NP後払いair」のセールスグループに所属しています。「NP後払いair」は、労働人口減少・構造的な人手不足などの市場の後押しもあり、事業そのものが大きく変化/成長しているフェーズです。そういった変化の大きい環境の中で、日々の業務に対して、先輩の指示や依頼をただ待つのではなく、私の方から進め方のたたき台を提案することができています。自らの成長においても早い段階から主体性を持って関わることで、自分自身の成長速度を上げることが出来ると信じています。少数精鋭で事業を推進しているグループだからこそ、1人ひとりの成長スピードが非常に重要で、私が自分の成長に主体性を持つことは、グループにとってもいい影響がある、少し大げさに聞こえるかもしれませんが、そういった意識で日々の仕事に取り組んでいます。

2026年新卒 高杉颯

お仕事お助け隊ではどのような業務に手をあげましたか?

高杉:最初に手を挙げたのは、NP後払い事業の予実分析をAIで自動化することを検討するプロジェクトです。選んだ理由は、難易度が高そうだったこと、そしてAIを活用したツールをつくること自体に興味があったことです。着手してみると、難しさの大部分はドメイン知識にありました。原価項目やBNPL(後払い決済)のビジネスモデルを理解していないと、そもそも乖離が何を意味しているのかを読み取れません。このキャッチアップによって会社への理解は一気に深まりました。
なかでも原価項目を知れたことは、新卒のうちにやっておいてよかったと強く思っています。サービスの裏側でどのようにお金が動いているのかを把握することは、会社の全体構造を理解する第一歩としてとても有用でした。

研修で一番大きく変化した点はどのような点ですか?

高杉:振り返りの質が変化したことだと思います。それまでの自分の振り返りって、今日こういうことをした、だからこうすべきだと思った、明日はこうする、という形式だったんです。書けてはいるんですけど、深掘りが全くない。極端に言えば、AIが推測して書けてしまうような内容でした。それまではその程度でも、それっぽいことを書いていれば何とかなっていたんだと思います。

メンターの方からは、どう指摘されたのでしょうか。

高杉:「浅いね」と言われたことは、一度もありませんでした。代わりに、「この時どう考えたの?」「なんでそうしたの?」「その目標設定は本当に腑に落ちてる?」と、何度も問いを重ねられました。そのたびに、自分が考えられていない観点が多すぎることを突きつけられました。ただそれは指摘されるというよりも、問いを重ねて導いてくれる感覚です。未熟だった自分の振り返りを正してもらえたんだと思っています。

その指摘によって、自分の中では何が変わりましたか。

高杉:振り返りをなぜやるのか腹落ちしたように感じます。表面に出てきている課題をその場で処理するんじゃなくて、根本にある原因まで辿り着いてそれを解消する。そのための行為なんだと。またOJTで振り返りの方法を中心とする学びは、弟子入りで体験した業務に直接活きました。期間は弟子入りの方が短かったのですが、OJTでの経験があったおかげでコミュニケーションがスムーズに行え、出せたアウトプットの品質は同じくらい、むしろ弟子入りの方が高かったように感じています。

研修で得たことが、配属後に活きていると感じる場面はありますか。

高杉:研修全体を通して培われたプロアクティブさ、言い換えれば責任感のようなものは、今まさに活きていると感じます。たとえば、誰の担当にもなっていない仕事に手を挙げることへの躊躇がなくなりました。自信がなくてもなんとかなる、周りを頼ることも出来る、という経験を研修期間で何度も得られたことによって、心理的安全性を感じられているんだと思います。自分がこれからするであろう仕事から逆算して、このスキルが必要になるから今のうちに勉強しよう、これを今触っておくと後で自分が楽になる、といった感覚も身についたように思います。いま新規事業に配属されているので、完全に整備された育成環境ではありません。ただ、綺麗に整っていない環境でも育つことができる、むしろそういう環境でこそ強くなれる。そういう育て方をしてもらっていたんだな、ということを配属されてから何度も感じています。

おわりに

8月、研修を終えた新卒社員はそれぞれの部署に配属されます。
配属先では部署の一員としてミッションの達成のために業務の型や必要な知識をキャッチアップし、時には自分で必要な問いを立て意思決定をするなど、プロアクティブに動いていくことが求められます。
その初日から自分で動いていけるよう、NPの研修は設計されています。

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