NPはベンチャーでありながら研修が手厚いとの評判をいただくことがあります。実際にどのようなコンテンツを行い、どのような想いで運営しているのか。2019年度の研修を担当した宮原が紹介します。

新卒研修の全体像

コンテンツ全体として、実践的な現場業務の体験と、思考法やフレームワークのインプットといった知識の習得を、交互に行うことで双方の効果を高め、定着を狙った構成になっています。

設計の意図

体験と知識の習得を交互に行うことで、各コンテンツの必要性を理解することができます。「何かの役に立ちそう」という弱いモチベーションで知識を習得しようとして、うまくいかなかった経験のある人は少なからずいると思います。ですので、まずNPの業務が現場でどのように行われているのかを体感し、体感した業務を行う上で必要な知識をインプットする。そして得た知識を活用してアウトプットする場をまた作る。それをこなしたことによりさらに必要性を感じるインプットを行う。といったように「なぜそのコンテンツを受けるのか」を納得した状態で望むことで、効果的なインプットができる設計になっています。
それではここから各コンテンツを簡単にご説明します。

うろちょろ

セールス、カスタマーサービス、マーケティングなどNPの事業を運営する各部署の現場を、約3週間かけて見学します。各部署がどのような役割を果たしているのか、はたまた社員がどのように働いているのかを知ることで、仕事をするためにはどのような思考法やスキルが必要なのかを実感できます。

ミーティングに参加したり、営業に同行したり、カスタマーセンターにおけるお問い合わせ内容を聞いたり。何かの業務タスクを担うのではなく、あくまで「知る」を目的にしているので、「うろちょろ」という名前をつけています。

思考系研修

「うろちょろ」で実感した必要な思考法やフレームワークを、外部の講師を招きレクチャをしていただきます。NPでは新卒や中途に関わらず、全ての社員がこのコンテンツを受講しているので、議論の進め方や意思決定において、そのプロセスを共有しやすい環境にあります。「うろちょろ」を経たことで、本コンテンツの意義に納得でき、とても前向きに受講できていると感じています。

ナナコロ

「ナナコロ」とは短期の実務経験型コンテンツです。「七転び八起き」から名付けたコンテンツで、何度も転びながらも最終的に成果を出すことを目指しています。
セールスやカスタマーサービス等の部署で実際に行われている業務の中から、短期間で実行可能なものを用意し、やりたいものを選択します。例えばサービスにおける営業対象市場の調査や、オウンドメディアにおける記事企画などがあります。
実際にその業務に携わっている社員がメンターとしてサポートし、アウトプットをするところまで責任を持って取り組みます。本コンテンツにおいて工夫しているところは、レベル別に2回に分けているところです。まず1回目に業務全体から一部を切り出して短期間で遂行します。そしてフィードバックを受けることで、自身の進め方の癖や得手不得手を知ることができます。それを踏まえた上で、2回目に難度が高い業務に挑戦します。いきなり高難度のものに取り組むよりも、1回目の経験及び学びがある状態で臨むことで、しっかりとクリアすることができると考えています。
1つ1つの業務の難度を徐々に引き上げて、新卒が成長しながら、業務を完遂する体験を積んでいくことで、自己効力感を得ることを狙いとしています。
続いて紹介するのは「Project Creation」、通称「プロクリ」です。名前からも分かる通り、「プロジェクト」を「クリエイション」するコンテンツです。自身のwill(成し遂げたい理想)とNPのwin(会社としての利益)がどちらも得られるプロジェクトを0から企画し、NP内のステークホルダーを巻き込みながら実行していくものになってます。取り組んだプロジェクトの中からいくつか紹介します。
・人事評価制度「Natura」のNP内向け説明資料作成
・atoneの決済音の提案
・NPの魅力をより伝えるためのwantedlyでの記事コンテンツ作成…etc
入社して間もない新卒社員が、自身のwillとNPのwinをどちらも満たすプロジェクトを創造するのはかなりハードルが高いです。試行錯誤し、解決したい課題を見つけ、それをプロジェクトとして推進することで、プロジェクトマネジメント能力の必要性を実感することができます。その後に2回目の思考系研修でプロジェクトマネジメントについてのワークを設け、実際に自身が体験したことと紐づけて、学びをしっかり昇華することができるようにしています。プロジェクトに取り組む中でNPという組織やサービスの理解にも繋がるので、とても効果の大きいコンテンツだと考えています。

IT研修

続いて、二度に分かれて実施するIT研修を紹介します。この研修の目的は2つです。「基本的なプログラミング知識を得ること」「ビジネスを捉える上でのIT観点を身につけること」です。
①は入門編として、オンラインのプログラミング講座「Progate」に取り組んでもらいます。入社前のIT経験に問わず、皆がそれぞれのプログラミング経験を積み、一定のレベルまでは伸ばすことが可能になります。
その後、②で実際に自分たちでサービスの企画から開発までを、オンライン研修での経験を活かしつつメンターがサポートしながら行います。また9月から3月までの半年間、本配属された各部署の業務に取り組むのですが、50%のリソースで本配属先の部署と社内のシステム部署とを兼務することになります。
セールス業務で自社サービスを売り出しつつ、システム企画として自社サービスの機能改善、開発に取り組む、という業務の進め方をします。覚えなければならないことも多い期間なので負荷はかかりますが、サービスをあらゆる角度から捉えることができるようになるので、2年目以降の業務推進に大きく寄与します。

研修担当としての思い

今年度の研修を担当した私は、18新卒入社です。そう、昨年まで研修を受けていた側の人間です。私は昨年度の研修がとても好きです。単純に楽しかったですし、学んだことが今の業務にとても生きているためです。
だからこそ、より研修を良くしたい、より良い研修を自身の後輩に提供したい。そんな思いで、研修担当をやっています。
研修の目的は「NPでベストな働き方を自身で選択できるようにすること」です。そのためにすべての部署の業務を体感し、それらの業務で必要な知識をインプットすることで、適切な選択ができるサポートをしているのだと思います。そして、ゆくゆくはNPという会社の枠にとどまらず「自分にとってベストな生き方、キャリア選択は何か」を追求し、いきいきとした人生を主体的に生きてくれたら、それが研修担当にとって、何よりの本望です。

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