ネットプロテクションズ(以下、NP)では、担当する事業の垣根を超えて共通テーマを設定し、営業の知見・ノウハウを学ぶ「事業横断セールス勉強会」を開催しています。

第二回となる今回は、三井住友信託銀行で専務執行役員を務め、現在は当社コーポレートアドバイザーを務める下別府俊也顧問が登壇。
「エンタープライズ企業への提案営業」をテーマに、現地会場とオンラインを合わせて約100名の社員が参加しました。本記事では、その様子をレポートします。

第一回の開催レポートはこちら。
キャリア入社4名のリアルからNPの営業を捉え直す-80名が結集した「事業横断セールス勉強会」開催-

エンタープライズ営業を集合知にするための勉強会

今回のテーマは「エンタープライズ企業への提案営業」。この先、NPが次のステージへ成長するためには、既存顧客の取引拡大に加え、エンタープライズ顧客(以下、エンプラ顧客)をはじめとした新規顧客の獲得が欠かせません。
とはいえ、エンタープライズ営業はしばしば「型化が難しく、セールス個々の感性や暗黙知に依るところが大きい」と言われます。たしかに、意思決定者や関係部門が多いエンプラ顧客との関係構築や、提案の組み立て方は、経験に基づくセンスが物を言う領域かもしれません。

一方で、経営層・CxOが商談で重視するポイントや、NPの強みの効果的な提示の仕方は、どの事業・どの案件でも大きくは変わりません。共通する部分が多いのであれば、求められる営業スタイルや情報の見せ方は、個人の経験に閉じず全社横断の集合知にできるはずです。

そこで今回は、事業成長のカギを握るエンタープライズ営業を組織全体で底上げすることを目的に、本勉強会を企画しました。

エンプラ顧客の経営層とNPの商談現場の両方を知る下別府顧問が登壇

下別府顧問は、1986年に住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)に入社。法人営業、資産運用、地域金融など幅広い分野に従事し、特に大企業の経営戦略やコーポレートガバナンスの課題解決に向けたソリューション営業に長く携わってきました。
2014年に京都支店長、2017年に常務執行役員、2021年に専務執行役員に就任。2023年からは専務執行役員(関西圏統轄役員)として大阪本店を拠点に法人・個人営業部門を統括し、2025年に同社のエグゼクティブアドバイザーに就任しました。現在は当社のコーポレートアドバイザーを務めています。

顧問はこの1年、NPのセールスメンバーの商談に帯同し、実際の提案を一緒に磨いてきました。
エンプラ顧客の経営層を知り、NP内部も知る下別府顧問の立場から、「エンプラ顧客の特徴」と「顧問から見たNPのポテンシャル」が語られました。

名だたる大企業も抱える、決済領域の悩み

顧問がまず強調していたのは、「名だたる大手企業であっても、決済領域に入ってみると課題を抱えている企業は意外と多い」という点です。
その代表例として挙げられたのが、営業部門と回収部門の連携不全です。大企業では分業が進んでいるがゆえに、営業は売ることに集中し、回収は後工程として疎かになりがちです。その結果、与信のノウハウが社内に蓄積されず、未回収リスクや現場の業務負担、コストが膨らんでいきます。

長年、大企業の意思決定の現場を見てきた顧問は、この構造は多くの大企業に共通していると指摘します。そして経営層にとってこれは、「売上を伸ばしながら、リスクと現場負担をどう抑えるか」という経営課題そのもの。だからこそ、与信・回収を外部に委ねることによる効率化の余地は大きいのです。
初回商談でこの構造を正しく捉え、相手の経営課題を自分事化し、経営者と同じ目線で語れるかどうか。それが提案の入口を左右すると顧問は語ります。

強みを"伝えきる"提案が、エンプラ顧客との取引拡大のカギ

こうしたエンプラ顧客の課題を踏まえ、顧問はNPが持つ「与信通過率94%以上」「未払い率0.32%以下」という数字を、「大企業の経営層が決裁の場で見ても十分に説得力を持つ、本物の強みだ」と評価しました。
この2つの数字は本来トレードオフの関係にありますが、NPは20年以上積み上げてきた与信審査のデータと、未回収リスクを自社で保証する仕組みによって両立させています。請求や入金管理のツールはAIで代替できる部分が増えていますが、信用を担保することだけは簡単には代替できない。顧問が「本物の強み」と評価した理由はここにあります。

ただし、強みがあることと、限られた商談時間でエンプラ顧客に強みが刺さることは別の話です。「相手の経営課題と結びつけて語れるかどうかで、同じ強みでも受け取られ方はまったく変わる」と、顧問は強みを伝えきる提案の重要性を強調しました。

そのために必要なのは、コミュニケーション力よりも「想像力」だと顧問は言います。中期経営計画やIRを読めば、先方の現状は誰でも把握できます。そこから「この課題があるなら、この領域にも悩みがあるのでは」「他社はどんな提案をしているだろう」と二手、三手先を想像し、準備できる人こそが、真に強みを伝えきる提案ができるのです。



Q&Aセッションと参加者の声

後半のQ&Aセッションでは、参加した社員がリアルタイムで質問を投稿。「成果を出す営業と出せない営業の違い」といった営業のスタンスを問う質問から、新規提案時のチーム組成、経営層との関係構築、顧客から断られたときの切り返し方など、様々な角度から、予定の時間に収まりきらないほど多くの質問が寄せられました。
顧問はその一つひとつに、ご自身の経験や実際の商談を交えながら率直に回答。登壇者と参加者が近い距離で言葉を交わす場となりました。

参加者からは「今日の学びを提案資料の作成に活かしたい」「NPの持つ可能性をどう広げていくか想像したい」といった前向きな反応が寄せられました。

おわりに

今回の勉強会は、大手企業の経営層を長年見てきた外部の目で、NPの強みと商機をフラットに評価してもらいました。そのうえで、「その強みを限られた時間でどう伝えきるか」を個人のセンスではなく全社で継承できる型へ変えていく第一歩になりました。

事業横断で約100名が同じテーマを学び合う。こうした積み重ねが、NPの営業組織の力になっていくと考えています。「事業横断セールス勉強会」は今後も継続的に開催していきます。

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