ネットプロテクションズ(以下、NP)の様々な取り組みについてご紹介し、会社としての動きやNPメンバーの働き方、過ごし方について雰囲気をつかんでいただく記事「広報こぼれ話」。今回は8月4日~8日と8月18日~22日に行なわれた、中高生向けサマーインターンシップ「THINK FLAT CAMP」についてリポートします!

「THINK FLAT CAMP」とは

「THINK FLAT CAMP」とは、中高生向けに成長支援やキャリアサポートなどを目的としたサマーインターンシップです。テーマは「つぎのアタリマエとして実現したい社会に近付くための、持続可能な仕組みを立案せよ」。5日間の社会変革プランニングとして4〜5名のチームでグループワークを実施し、当社の社員へプレゼンテーションを行なっていただきます。本プログラムは2019年より発足し、今回で4度目の開催となりました!

NPでは中長期的な資本の最大化を考えた組織運営を行なっており、人材開発に積極的に投資しています。しかし社内の取り組みだけでは対応できる事象に限りがあるため、より中長期的な社会貢献を考え、社内だけでなく社外も含めた次世代リーダーの育成に取り組んでいきます。本プログラムは「これまで好評だった大学生向けのサマーインターンを、就活生以外にも届けたい」という思いで、熱意を持ったメンバーが自発的に立ち上げました。

インターン立ち上げ背景の詳細については、こちらをご覧ください!

「人生のコンパスになるような体験を」中高生向けサマーインターン企画者インタビュー 
https://corp.netprotections.com/library/6073/

当日の様子

AM10:00、5日間にわたるインターンシップが始まりました。

午前中のオリエンテーションを経て、午後からいよいよグループワークがスタート。チームメンバーと一緒にお昼ご飯を食べて少し打ち解けたのか、和気あいあいとした様子で議論を進めていきます。今回のインターンのテーマは「自分たちが『つぎのアタリマエ』として、実現したい社会に近付くための持続可能な仕組みを立案せよ」。話が脱線してしまったりツールの使い方に苦戦したりしながらも、「自分たちが実現したい理想の社会とは何なのか」「それを続けていくための仕組みは何か」等の議論を進めていきます。

2日目の午後には早くも中間プレゼン。12時間程度という短い期間で作り上げたアウトプットを評価者である社員にぶつけます。「プレゼン資料もスクリプトもちゃんと準備できたし、伝わるはず!」と準備万端で中間発表に臨むチームもありました。

しかしアドバイザーからは、お世辞にも満足できるとは言えないというフィードバックが返ってきます。

「どこかで聞いた誰かの課題に対して、うまいSNSを作って解決しているつもりになっているだけでは?課題の本質ってそこだっけ」
「もしそれが本当に社会の課題だと思っているなら、その施策で本当に解消できるの?」

持続可能な仕組みとしての完成度以前に、自分達が提示した社会課題に対する解像度の低さや手段と目的の整合性についての指摘を受けてしまいます。

厳しいフィードバックを受けたものの、前向きに捉えようとする参加メンバーたち。3日目から4日目にかけては、フィードバックを元に課題の解像度を上げるべくペルソナを作ったり、そのペルソナに刺さるようにサービスを作りかえたりと議論を進め、次に控えていたTHINK FLAT CAMP運営メンバーへの壁打ちに臨みます。しかしここでも、厳しいコメントを返されてしまいました。

「その理想の社会ってみんな理想だと思ってるの?1人の強い意見になんとなく流されてない?」
「メンバー全員が思っていることを言えているのかな。考えていることをちゃんと伝えないと、本当に全員が納得のいくものは作れないんじゃない?大人数だと話しづらいなら、一人ひとりと話してみてもいいんじゃないかな。」

翌日に迫った最終プレゼンに向けて、アイデアをブラッシュアップしてもらおうと意気込んで臨んだはずの壁打ち。しかし運営メンバーからは、チームメンバー全員が自分たちが描いた「理想の社会」に納得できているのかという、一番根幹となる部分に突っ込みを入れられてしまいました。

最終プレゼンまで残り1日。今からそもそもの「理想の社会」について話し合っていては、翌日のプレゼンに間に合わないかもしれないという焦りの気持ちも募りました。それでも、チームメンバー一人ひとりが納得できるようなアウトプットを出さないと、インターンシップに参加した意味がない。参加者たちはそう再確認し、自分たちが本当に納得できるアウトプットづくりに向けて再スタートを切ります。より意見を言いやすいようにとチームメンバーと1対1で自己開示をしあったり、個人で理想の社会を考え直す時間をとったりと、チームによって方法はさまざまですが、チームメンバー全員で理想を描くための土台を再構築し始めました。

「どうしてそう思うの?」
「この理想が叶えられたらどんな人がどういう風に嬉しいのかな」

チームの全員が納得できるような理想が定まるまでは苦しそうな場面もありましたが、これまでとは比べ物にならないほど深い議論が繰り広げられます。スクリプトやプレゼン用のスライドは用意しきれていない部分があるものの、発表内容に関してはチームメンバー全員が自信を持って最終プレゼンを迎えました。

5日間フルで動き続けとても疲れているはずですが、自分たちの出したアウトプットに自信を持ち、熱いプレゼンが繰り広げられます。評価者の質問に対してもチームメンバー全員で回答をするなど、チームで出したアウトプットへの納得感も伺えました。また、軸となる現状の課題や理想の社会への熱意は、評価者も唸るレベルでした。

時間の制約上作りこめていない部分もあるため、課題を解決するための実際の仕組みに対する突っ込みやアドバイスは多々あったものの、参加メンバーたちは達成感に溢れた表情でプレゼンを終えていきました。

主催者からのメッセージ

このTHINK FLAT CAMPの開催目的は、次世代リーダーの育成です。NPのMissionでもある「つぎのアタリマエ」を生み出していくような人材を輩出していきたいという思いで、このプログラムを開催しています。

このプログラムを通して学生たちに経験してもらいたいことは、大きく2つあります。ひとつは、理想についてとことん議論をするという経験です。社会で一般的とされている理想や、こうあるべきとされている大人の像を無思考に借りるのではなく、自分が理想としているものは何なのかを考え抜く。そのような場を提供することで、自分自身の理想や本当にやりたいことを意識できるようになるのではと考えています。

もうひとつは、何かしらの挑戦をすることです。小さなことでも挑戦をしそれを達成することができれば、自分に自信がつき、1人でも前に進もうとさらに挑戦することができる。このプログラムを、そんなきっかけにしてもらえたらなと思います。

「自分の理想を考え抜くこと」と「自分の力で一歩前に進むこと」の2つを身に着けていけば、最終的には自分自身の力で道を切り拓けるようになれればと思っています。THINK FLAT CAMPに参加した学生たちが、どこにいっても自分らしく、自分の人生を自らデザインしてくれることを期待しています。

参加者の声

THINK FLAT CAMPを経験して、議論が嫌いじゃなくなりました。以前は人の意見に対して批判的な指摘しか思い浮かばず、人を傷つけたら嫌だからと何も意見しないことが多々ありました。ですが、このイベントにおける議論でよく上がっていた「どうして思うの?」「そもそもなんでその考えが出てきたの?」という質問を私も真似してみたところ、相手の意見が出てきた背景がわかり、議論が楽しくなりました。学校に戻ったら環境も名前も変わるけど、THINK FLAT CAMPで学んだことを絶対自分の中から消さないように言語化してノートに書いていつでも見られるようにします。5日間の経験は確実に私の人生の糧になりました。(高1)

この5日間は発見の連続で、とても貴重な体験でした!ゼロから作ることの大変さ、アウトプットを作るプロセスや議論の進め方、様々な考えがあること。たくさんのことを学びました。
このままずーーっとチームメンバーで新たなことにもどんどん取り組みたいくらいです!!また、メンターさんやバディさんが私達の個人的な事にも親身になってくださって、自分の人生や生活を大きく見直すきっかけになったので、忘れずに頑張りたいです!!(中2)

この5日間は、3ヶ月間?って思うほど濃かった。それは、バックグラウンドも育った環境も考え方も違う、面白すぎる人たちと出会った、というのももちろん理由の一つだ。でも、私自身が「誰かを本気で理解しよう」とする姿勢を持てた(THINK FLAT CAMPが半ば強制的にそうさせてくれた)ことが大きな要因であると思う。今まで、家族や友達は、「私と似ている」と感じてきた。似ているから親密になれる。似ているから気が合う。でも、それは実は違うと思う。「誰かを本気で理解しよう」とするのって、すごく難しい。どうせ理解できないからと諦めて突き放したり、逆に偽の共感をすることは簡単だ。私は今までそうやって生きてきたと思う。それを、THINK FLAT CAMPで変えることができたのが一番の成長だ。家族も友達も、絶対に私と違う部分はあるはずで、それをこれから見つけていくのがとても楽しみ。ありがとうございました。(高2)

おわりに

自分の足りないところや嫌なところにも向き合いながら、決して小さくない挑戦を続けた中高生。そんな彼らの姿を見て、挑戦したいと思いながらもどこかで安定・安寧を求め逃げ続けていた自分自身と向き合う勇気をもらいました。

私たちは今後も、「つぎのアタリマエ」を作り出す次世代リーダー育成の取り組みを積極的に行なっていきます。

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